Skanect
Skanectとは、Kinectやそれに類するセンサーを利用した3Dスキャンソフトウェアである。無料版と有料版がある。
通常人体をスキャンできるような3Dスキャナは最低でも数十万円するが、Skanectを使えば、1〜2万円で安価な3Dスキャナが手に入る。激安。
オフィシャルのティーザー動画
エクスポート形式
Stanford Triangle Format(.ply)、 Wavefront OBJ(.obj)、Stereo-Litography(.stl)、VRML(.wrl)。
拡張子 | 説明 |
.ply | Stanford Triangle Format。Blenderなどでサポートされている。Metasequoia用インポートプラグイン |
.obj | Wavefront OBJ。Blender、Metasequoiaなどでサポートされている。 |
.stl | Stereo-Litography。Blenderなどでサポートされている。Metasequoia用インポートプラグイン(Claybird)、Metasequoia用インポートプラグイン(三谷 純) |
.wrl | Virtual Reality Modeling Language。Blenderなどでサポートされている。 |
無料版と有料版の違いについて
- 無料版
- 商用利用は不可。
- 面数は5000個まで。
- 色づけは頂点カラーのみ可能。
- サポートはコミュニティベースのもののみ。
- 有料版(99ユーロ)
- 商用利用が可能。
- 面数制限なし。
- 色づけは頂点カラーとUVマッピングテクスチャでの出力が可能。
- 1年間のマイナーバージョンアップが提供される。
必要なもの
- Kinect for Xbox360 または Kinect for Windows またはAsus Xtion Pro Live または Primesense Carmine 1.08/1.09*1
- PC
- 最低限必要なPCスペック
- Record(録画)のみ
CPU Intel Centrino以上 - CPUでReconstruction(再構築)をする場合
CPU クアッドコア メモリ 2GB - GPUでReconstruction(再構築)をする場合
CPU Intel Core 2 メモリ 2GB グラフィックカード CUDA Compute Capabilityが2.0以上であるNVIDIAのグラフィックカード(こちらで確認できます)、メモリ1GB
- Record(録画)のみ
- 推奨PCスペック
OS Windows 7(64ビット) CPU Intel Core i7 メモリ 4GB グラフィックカード NVIDIA Geforce GTX 560以上 - 今回試したPCのスペック
OS Windows 7(64ビット) CPU Intel Core i7 870 メモリ 8GB グラフィックカード NVIDIA Geforce GTX 650(Gigabyte GV-N650OC-1GI)
- 最低限必要なPCスペック
Kinectのセットアップ手順
Skanectのセットアップ手順
- SkanectのサイトのDownloadsの箇所から、使用しているPCのOSに合ったインストーラーをダウンロードする。
- インストーラーを起動し、セットアップする。
Skanectの動作確認手順
Kinectの前で人間がぐるっと回って(あるいは物体をぐるっと回して)スキャンします。
このとき気をつける点がいくつかあります。
- 同じ面を何度もRecordすると3Dモデルが崩れるため、1方向に回りましょう。
- 回転が速すぎる場合、情報が十分でない場合は、"Go back to last pose."というエラーメッセージが出ます。
エラーが出たら、画面に表示されている3Dモデルに顔を合わせてください。スキャンが再開します。
ただし、再開はしますが、前述の通り、3Dモデルやテクスチャが崩れる確率が高いです。
やり直した方が無難と思われます。 - Skanectはカメラに写っている部分をもとに位置決めをしているようです。
顔だけでなく、上半身もスキャンしたい(あるいは写ってしまっている)場合は、上半身ごと回りましょう。
手順
- スタートメニュー > Skanect 1.5 (Win64) > Skanect を起動する。
- 設定は触らずに、Startボタンをクリックする。
- Limitスライドバーをドラッグし、5 seconds程度にする。
(「■」ボタンをクリックするためにPCに向かった際の情報が記録されるのを防ぐため。) - 「●」ボタンをクリックする。
- 回る。(OAチェアやテレビ回転台があれば乗って回るとよいでしょう)
- 十分情報が取れたと思ったら「■」ボタンをクリックする。(Limitの設定をしていない場合のみ)
- 失敗したらゴミ箱ボタンをクリックする。
- 成功していたら画面上部のReconstructをクリックする。
- 画面左部のFusionをクリックする。
- 設定は触らずに、Runボタンをクリックする。
- 画面下部に"Done."と表示されたら、Processをクリックする。
- Watertightをクリックする。
- 設定は触らずに、Runボタンをクリックする。
- 画面下部に"Done."と表示されたら、Shareをクリックする。
- あとは画面でぐりぐり回すもよし、Saveするもよし、Exportするもよし。
なお、Skanectでは、左ドラッグがカメラ回転、右ドラッグがカメラズーム、中ドラッグがカメラ移動です。
エクスポートしたファイルの閲覧
エクスポートしたファイルの閲覧はMeshLabが便利です。
Skanect無料版でもPLYには頂点カラーが入っています。MeshLabなら、頂点カラーも含めて閲覧することが可能です。
画像はSkanect無料版にて出力したものを、MeshLabで表示させたものです。
左が無料版にて出力したもの(面数5000個、頂点カラー)、右が有料版にて出力したもの(面数135716個、UVマップテクスチャ)です。