ホームオートメーションシステム の変更点
#ref(homeautomation.jpg,right,around,50%)
[[Raspberry Pi>../]]で作った[[日本語音声認識システム>../日本語音声認識]]と[[赤外線学習リモコンシステム>../赤外線学習リモコン]]を組み合わせて、声で家電を操作できるようにします。
いわゆるホームオートメーションシステム、あるいはホームコントローラーと呼ばれるような仕組みです。
最近で言えば、鬼奴が帰らないことで有名なやつですね。
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#clear
*必要なもの
-[[Raspberry Pi>../]]~
下記が動作するようになっている必要があります。詳細は各々のページをご覧ください。
--[[日本語音声認識システム>../日本語音声認識]]
--[[赤外線学習リモコンシステム>../赤外線学習リモコン]]
*手順
**赤外線リモコン信号の学習
ホームオートメーションシステムで操作したい機器の赤外線リモコン信号を学習させます。
~
方法は [[赤外線学習リモコン>../赤外線学習リモコン]] をご覧ください。
**Juliusの設定と起動
ホームオートメーションシステムに必要な最小限の単語辞書を作って、大語彙連続音声認識エンジン Juliusを起動します。
~
各手順の詳細は [[日本語音声認識>../日本語音声認識]] をご覧ください。
~
+単語辞書の元を作ります。単語と読みをタブ区切りで書きます。
#code(bash,nonumber){{
nano ~/homeautomation.yomi
}}
>
#code(,nonumber){{
テレビ電源 てれびでんげん
テレビ点けて てれびつけて
テレビ消して てれびけして
テレビ音量UP てれびあっぷ
テレビ音量DOWN てれびだうん
レコーダー点けて れこーだーつけて
レコーダー消して れこーだーけして
NHK総合 えぬえっちけー
NHK総合 えぬえいちけー
NHK総合 そーごー
NHK教育 きょーいく
日本テレビ にほんてれび
日本テレビ にってれ
テレビ朝日 てれびあさひ
テレビ朝日 てれあさ
TBS てぃーびーえす
テレビ東京 てれびとーきょー
テレビ東京 てれとー
フジテレビ ふじてれび
コンポ電源 こんぽでんげん
コンポ点けて こんぽつけて
コンポ消して こんぽけして
コンポ音量UP こんぽあっぷ
コンポ音量DOWN こんぽだうん
コンポCD再生 しーでぃーさいせー
コンポMD再生 えむでぃーさいせー
コンポ停止 ていし
電気点けて でんきつけて
電気消して でんきけして
エアコン点けて えあこんつけて
エアコン消して えあこんけして
鬼奴帰って おにやっこかえって
}}
<
+次にこれを単語辞書形式に変換します。
#code(bash,nonumber){{
cd ~/julius-4.2.3/gramtools/yomi2voca
iconv -f utf8 -t eucjp ~/homeautomation.yomi | ./yomi2voca.pl > ~/julius-kits/dictation-kit-v4.2.3/homeautomation.dic
}}
+変換した辞書を使用する設定ファイルを作成します。今回はJuliusの認識結果を外部から利用したいので、モジュールモードで起動するようにします。
#code(bash,nonumber){{
nano ~/julius-kits/dictation-kit-v4.2.3/homeautomation.jconf
}}
>
#code(bash,nonumber){{
-w homeautomation.dic
-v model/lang_m/web.60k.htkdic
-h model/phone_m/hmmdefs_ptm_gid.binhmm
-hlist model/phone_m/logicalTri
-n 5
-output 1
-input mic
-zmeanframe
-rejectshort 800
-charconv EUC-JP UTF-8
-module
}}
<
+この設定ファイルを使ってモジュールモードでjuliusを実行します。
#code(bash,nonumber){{
julius -C ~/julius-kits/dictation-kit-v4.2.3/homeautomation.jconf
}}
**制御スクリプトの作成
ホームオートメーションシステムを司る部分を作ります。
~
irsendコマンドの詳細は [[赤外線学習リモコン>../赤外線学習リモコン]] をご覧ください。
~
+下記の内容のスクリプトを作成する。~
（ネタ元は [[KURO-RSとJuliusで家電をコントロールしてみた : アシアルブログ>http://blog.asial.co.jp/879]] です。）~
caseに書く文字列は単語辞書と合わせましょう。
#code(bash,nonumber){{
nano ~/homeautomation.pl
}}
>
#code(perl,nonumber,nooutline){{
#!/usr/bin/perl
use Switch;
use Socket;
socket(SOCK, PF_INET, SOCK_STREAM, getprotobyname('tcp')) || die;
connect(SOCK, sockaddr_in(10500, inet_aton('localhost'))) || die;
$str = '';
while(1) {
recv(SOCK, $message, 30, MSG_WAITALL);
$str .= $message;
if ($str =~ /\./) {
print $str;
switch($str) {
case /テレビ電源|テレビ点けて|テレビ消して/ {
system("irsend SEND_ONCE EUR511451 power");
}
case /テレビ音量UP/ {
system("irsend SEND_ONCE EUR511451 volup");
}
case /テレビ音量DOWN/ {
system("irsend SEND_ONCE EUR511451 voldown");
}
case /レコーダー点けて|レコーダー消して/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J power");
}
case /NHK総合/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 1");
}
case /NHK教育/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 2");
}
case /日本テレビ/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 4");
}
case /テレビ朝日/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 5");
}
case /TBS/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 6");
}
case /テレビ東京/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 7");
}
case /フジテレビ/ {
system("irsend SEND_ONCE RMT-B007J 8");
}
case /コンポ電源|コンポ点けて|コンポ消して/ {
system("irsend SEND_ONCE RAK-SC972WK power");
}
case /コンポ音量UP/ {
system("irsend SEND_ONCE RAK-SC972WK volup");
}
case /コンポ音量DOWN/ {
system("irsend SEND_ONCE RAK-SC972WK voldown");
}
case /CD再生/ {
system("irsend SEND_ONCE RAK-SC972WK playcd");
}
case /MD再生/ {
system("irsend SEND_ONCE RAK-SC972WK playmd");
}
case /停止/ {
system("irsend SEND_ONCE RAK-SC972WK stop");
}
case /電気点けて/ {
# まだ学習できてない
}
case /電気消して/ {
# まだ学習できてない
}
case /エアコン点けて/ {
# まだ学習できてない
}
case /エアコン消して/ {
# まだ学習できてない
}
case /鬼奴帰って/ {
# 帰らない
}
}
$str = '';
}
}
# SOCKET切断
close(SOCK);
}}
<
+作成したスクリプトを起動します。
#code(bash,nonumber){{
~/homeautomation.pl
}}
+マイクに向かってhomeautomation.dicに登録した単語を言うと、単語がターミナルに表示された後、homeautomation.plに記述した赤外線送信コマンドが実行され、機器が操作されます。
**Raspberry Pi起動時にJuliusと制御スクリプトが起動するようにする
+起動スクリプトを作成する。
#code(bash,nonumber){{
nano homeautomation
}}
>
#code(bash,nonumber){{
#!/bin/sh
### BEGIN INIT INFO
# Provides: homeautomation
# Required-Start: $local_fs $network
# Required-Stop:
# Default-Start: 2 3 4 5
# Default-Stop: 0 1 6
# Description: Start or stop homeautomation.pl
### END INIT INFO
/usr/local/bin/julius -C /home/pi/julius-kits/dictation-kit-v4.2.3/homeautomation.jconf &
sleep 2
/usr/bin/perl /home/pi/homeautomation.pl &
}}
<
+登録する。
#code(bash,nonumber){{
chmod a+x homeautomation
sudo mv homeautomation /etc/init.d/
sudo insserv homeautomation
}}
*関連
-[[Devel/電子工作/トラ技付録78K0 USBマイコン基板/赤外線学習リモコンR2-D2]]
-[[Devel/電子工作/Arduino/赤外線学習リモコンR2-D2]]
*トラブルシューティング
**誤認識率が高い
以下を試してみましょう。
-amixerでマイク感度を調整する
-homeautomation.jconfのlvオプションでマイク感度を調整する
-単語辞書の単語量を減らす
-単語辞書の単語の読みが被らないようにする
-音声コマンドにプレフィックスをつける。（「R2-D2!」とか。）
**そもそもRaspberry Piとか持ってないんだけど…
そんなあなたのために既製品があります。
-[[rti技研 Future Home Controller>http://rti-giken.jp/]]
*参考
-[[KURO-RSとJuliusで家電をコントロールしてみた : アシアルブログ>http://blog.asial.co.jp/879]]
-[[LSBInitScripts - Debian Wiki>https://wiki.debian.org/LSBInitScripts]]
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